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報告書

改良9Cr-1Mo鋼の超高温強度特性

加藤 章一; 吉田 英一; 青砥 紀身

JNC TN9400 2000-042, 112 Pages, 2000/03

JNC-TN9400-2000-042.pdf:8.55MB

FBR蒸気発生器の伝熱管破損に起因する隣接伝熱管への破損メカニズムのひとつとして、ナトリウム-水反応により急速に伝熱管壁が加熱され破断に至るいわゆる高温ラプチャ現象が考えられる。本研究では、改良9Cr-1Mo鋼に関する高温ラプチャ評価の基礎データとして反映するため、超高温領域における引張及びクリープ試験を実施した。引張試験におけるひずみ速度は10%/min$$sim$$10%/sec、クリープ破断時間は最長277secである。また、試験温度は700$$^{circ}C$$$$sim$$1300$$^{circ}C$$である。本試験において得られた結果を要約すると、以下のとおりである。(1)改良9Cr-1Mo鋼について、ひずみ速度と引張強度との関係及び数分以内の極端時間のクリープ破断強度に関する評価データを取得した。(2)上記取得データに基づき、Mod.9Cr-1Mo鋼伝熱管の構造健全性評価に必要なクリープ破断式を提案した。(3)改良9Cr-1Mo鋼の超高温域における引張強度及びクリープ強度は、「もんじゅ」伝熱管材料の2・1/4Cr-1Mo鋼よりも高い値を示し、優れた強度特性を有していることがわかった。

報告書

複合環境下におけるセラミック材料の特性変化と組織変化(II)

寺井 隆幸*

PNC TJ9602 97-002, 75 Pages, 1997/03

PNC-TJ9602-97-002.pdf:2.68MB

原子力材料は高温、熱過渡、放射線照射、液体金属腐食、イオン・粒子注入、電場、磁場などの各種極限条件下で使用されることが多く、このためこれらの条件下におけるそのふるまいを解明することが望まれているが、そのふるまいはこれらの環境因子の複合作用によりきわめて複雑になる。これら複合条件下における材料の特性変化についてはこれまであまり研究が行われておらず、基礎・応用の両面から興味が持たれている。本研究では、上記複合環境下における各種セラミックスの微細組織・組成・結晶構造の変化、照射欠陥や注入イオンの分布と存在状態の解析、電気伝導率などの物理的特性変化、腐食等による化学的特性変化や機械的特性変化などを検討・評価することにより、これらの複合条件下でのセラミックスの劣化・損傷の機構を解明し、高性能・高機能を有する新型セラミックスの創製研究に資することをその内容としている。本研究は昨年度に引き続き実施するものであり、セラミックコーティング材料について、フロンティア材料研究の一環として実施している高速炉冷却材としてのリチウムおよび核融合炉液体増殖材料の候補であるリチウム及びリチウム鉛(Li17-Pb83)との両立性やこれらの材料と接触した場合の電気伝導率の変化を測定した。その結果、ほとんどすべての場合にこれらの材料の両立性は熱力学的予測結果と一致したが、Y2O3の場合には、不定比性化合物Y2O3-Xや複合化合物LiYO2が生成することにより、その挙動が複雑になるという知見が得られた。

報告書

Nb基およびMo基耐熱合金の材料設計と評価

森永 正彦*; 古井 光明*; 真鍋 勝也*; 野田 賢二*; 井上 聡*

PNC TJ9603 96-001, 79 Pages, 1996/03

PNC-TJ9603-96-001.pdf:3.48MB

(目的)高温液体アルカリ金属技術のフロンティア領域を開拓するため,高温(最高1200$$^{circ}C$$)液体金属リチウム中で優れた特性を有するNb基およびMo基耐熱合金を創製する必要がある。本研究では,それら合金を開発するため,d電子合金理論に基づく材料設計と設計合金の諸特性評価を行う。(実験方法)(1)加工性:Mo基合金の延性を改善するために,一次選定合金に粒界強化元素を添加した材料を用いて3点曲げ試験を行った。(2)液体Li耐食性:暫定的Nb基一次選定合金を用いて1200$$^{circ}C$$の液体Li腐食試験を最長300時間実施し,腐食変化重量を測定した。また,SEMおよびEPMAによって腐食表面を解析した。加えて,2元系Nb基およびMo基合金を用いた同様の解析を併せて行った。(3)800$$^{circ}C$$脆化:800$$^{circ}C$$および1200$$^{circ}C$$でクリープ試験したNb-1Zr合金をいて,硬さ試験,X線回析および組織観察を行った。また,クリープ試験をしていない試料も併せて試験した。(結果および考察)(1)加工性:Mo基合金へのTiの微量添加により加工性が著しく改善した。Moの脆化は粒界に偏析する酸素が原因であるとされている。このことから,Tiの添加により,Mo中の酸素との無害なTi酸化物を形成し,加工性の向上が得られたと考えられる。しかしながら,B,CおよびHfの微量添加は逆に加工性を悪化させる結果となった。(2)液体Li耐食性:暫定的Nb基一次選定合金には,液体Li耐食性に有効なHfが添加されているにも関わらず,その腐食表面には多数のき裂が観察された。特にWの添加に伴うき裂進展が著しかった。すなわち,液体Li耐食性を改善するためにはW量を減少させる必要があることを見出した。一方,Mo基2元系合金は優れた液体Li耐食性を示し,表面のき裂は観察されなかった。なかでもHfおよびTaを添加した合金は表面に粒状物を形成することなく,良好な液体Li耐食性を有することが明らかになった。(3)800$$^{circ}C$$脆化:800$$^{circ}C$$と1200$$^{circ}C$$のクリープ試験材で明瞭な硬さの違いが認められた。しかしながら,X線回析ではいずれの試料においても析出物は検出されなかった。(結論)(1)加工性:Mo基合金の加工性は,Tiの微量添加により著しく改善されることがわかった。(2)液体Li耐食性:Nb基合金の液体Li耐食性は,Wの添加により著しく低下した。一方,Mo基合

報告書

分散強化型フェライト鋼被覆管製造技術開発(VIIB)

福田 匡*; 阿佐部 和孝*; 池田 浩之*; 山本 祐義*; 松本 一夫*; 福本 博志*; 森本 福男*

PNC TJ9009 96-002, 172 Pages, 1995/10

PNC-TJ9009-96-002.pdf:11.22MB

酸化物分散強化型(ODS)フェライト鋼は耐スエリング性と高温強度に優れることから、大型高速実証炉を対象とした長寿命燃料被覆管材料として注目されている。ODSフェライト鋼の被覆管への適用性を評価するために、本年度は、昨年度に引き続き再結晶組織の導入による強度異方性及び延性・靱性の改善を目的とした検討を実施した。昨年度は、13Cr-3W-0.4Ti-0.25Y2O3(過剰酸素量;0.10wt%)を基本組成とした結果、繰り返し再結晶が不十分でであった。そこで本年度は再結晶がより容易と考えられる成分系13Cr-3W-0.4Ti-0.25Y2O3(過剰酸素量;0.07wt%)を基本組成として選定し、繰り返し再結晶により最終的に再結晶組織を有する被覆管製造条件の検討を行い結果を得た。

報告書

治金的不連続と形状不連続を考慮した溶接構造物クリープ疲労評価法の開発 -弾性追従モデルの溶接継手への適用-

笠原 直人

PNC TN9410 95-213, 38 Pages, 1995/08

PNC-TN9410-95-213.pdf:1.72MB

溶接継手のクリープ疲労強度は母材に対して一般に低下するが、従来の構造設計においては、保守的に決めた定数を用いて強度減少割合を評価する方法が広く用いられていた。これに対し、近年の高温構造設計の経済性と信頼性向上の要求に伴い、溶接継手の強度低下メカニズムを考慮した、より精緻な評価手法が必要とされるようになった。このため溶接継手の強度低下の主要因として以下の3点に着目し、このなかの力学的要因である、要因1と要因2の影響を弾性追従モデルの拡張により記述する方法を開発した。要因1:母材と溶接金属の治金的不連続要因2:溶接余盛り等の形状不連続要因3:溶接金属自体の材質劣化要因1の記述には、応力-ひずみ特性の異なる2種類の材料が接合された構造を記述する弾性追従モデルの提案を行った。さらに要因2については、本研究に先立ち提案した切り欠きに対する弾性追従モデルと治金的不連続に対するモデルの重畳により評価できるようにした。本モデルによる応力・ひずみ挙動の予測精度は、有限要素法による弾塑性解析結果との比較により実用的なものであることかが分かった。さらに、大洗工学センターのTTSを使用して得た溶接構造物の熱過渡強度試験データを用いて、溶接構造物クリープ疲労評価への適用性を確認した。

報告書

Mod.9Cr-1Mo鋼,2と1/4Cr-1Mo鋼およびSUS321の超高温引張特性(I)

青木 昌典; 吉田 英一; 和田 雄作

PNC TN9410 94-262, 120 Pages, 1994/09

PNC-TN9410-94-262.pdf:6.07MB

FBR蒸気発生器用材料として適用されるMOD.9CR-1MO 鋼、 2 1/4CR-1MO鋼およびSUS321に関して、ナトリウム-水反応等を想定した高温バースト特性の解析評価の基礎データとして反映するため、最高1,200 $$^{circ}C$$までの超高温領域における引張試験を実施した。主要な結果は次の通りである。(1) 2 1/4CR-1MO鋼、SUS321および MOD.9CR-1MO鋼伝熱管材の1200$$^{circ}C$$における引張強さは、各々約 2.5、2および 2.5kg/MM2であった。(2)引張強度におよぼす試験片の加熱昇温速度(5$$sim$$50$$^{circ}C$$/MIN) および加熱保持時間(10 $$sim$$30MIN)の影響は、各鋼種とも本試験の範囲内では顕著に認められなかった。(3)伝熱管内の蒸気圧力を150KG/CM2 と想定した場合、MOD.9CR-1MO 鋼、2 1/4CR-1MO鋼およびSUS321の破断の想定温度は、本試験の範囲内では各々約 960$$^{circ}C$$、860$$^{circ}C$$および1040$$^{circ}C$$程度と考えられた。本試験の結果は、今後の蒸気発生器伝熱管のナトリウム-水反応を考慮した高温ラプチャー評価のための基礎的データとして反映される。

報告書

材料特性データ集; Mod.9Cr-1Mo鋼のクリープ特性(母材) No.F02

青木 昌典; 加藤 章一; 佐藤 勝美*; 鈴木 高一*; 小林 裕勝*; 吉田 英一; 和田 雄作

PNC TN9450 91-010, 259 Pages, 1991/10

PNC-TN9450-91-010.pdf:4.55MB

本報告は,高温構造材料設計 材料強度基準および高温強度特性評価法の高度化に供することを目的に,FBR蒸気発生器材料として適用が予定されている。Mod.9Cr-1Mo鋼について,材料開発室の研究開発計画に基づいた試験で取得したクリープ特性データをまとめたものである。今回報告する試験内容は, (1)材 料:Mod.9Cr-1Mo鋼(母材) 板 材 7鋼種(F2,F6,F7,F9,F10,NSC1,NCS2) 鍛鋼品 8鋼種(F4,F5,F8,F11,VIM,F550) 管 材 1鋼種(F3) (2)試験温度:450$$sim$$650度C (3)試験方法:JIS Z 2271「金属材料の引張クリープ試験方法」,ならびにJIS Z 2272「金属材料引張クリープ破断試験方法」およびPNC N241 79-32「FBR金属材料試験実施要領書」に準拠 (4)試験環境:大気中及びナトリウム中 (5)データ点数:314点 なお,材料特性データは,「FBR構造材料データ処理システム SMATのデータ様式に従い作成したものである。

報告書

材料特性データ集 高速炉構造用SUS316(母材)の引張特性 No.B01

加藤 章一; 青木 昌典; 佐藤 勝美*; 鈴木 高一*; 小林 裕勝*; 矢口 勝己*; 吉田 英一

PNC TN9450 91-008, 38 Pages, 1991/09

PNC-TN9450-91-008.pdf:0.75MB

本報告は,高温構造材料設計 材料強度基準および高温強度特性評価法の高度化に供することを目的に,FBR大型炉用構造材料として適用が予定されている高速炉構造用SUS316(316FR)について,材料開発室の研究開発計画に基づいた試験で取得した引張特性データをまとめたものである。今回報告する試験内容は,(1)材 料 :高速炉構造用SUS316(母材) 1・板 B7ヒート 50mmt$$times$$1000mm$$times$$1000mm 2・板 B8ヒート 40mmt$$times$$1000mm$$times$$1000mm 3・板 B9ヒート 25mmt$$times$$1000mm$$times$$1000mm(2)試験温度 :RT$$sim$$750度C(3)試験方法 :JIS G 0567 「鉄鋼材料および耐熱合金の高温引張試験方法」 およびN241 79-32「FBR 金属材料試験実施要領書」に準拠(4)データ点数:64点 なお,材料特性は,「FBR構造材料データ処理システム SMAT」のデータ様式に従い作成したものである。

報告書

高速炉構造用SUS316のクリープ試験およびクリープ疲労試験データ

木村 英隆; 菅谷 全*; 加藤 猛彦*; 川崎 弘嗣; 青砥 紀身; 和田 雄作

PNC TN9450 91-003, 28 Pages, 1991/03

PNC-TN9450-91-003.pdf:0.65MB

高速炉構造用SUS316の高温強度特性やNa環境効果および中性子線照射効果等の試験が進展している。この結果,本鋼は優れた各種特性を有することが確認されてきており現在実証炉以降の炉容器,配管,中間熱交換器等の構造材料として採用される方向で作業が進んでいる。今後,本鋼を採用したプラントの検討や実際の設計では,本鋼のクリープ破断式とクリープひずみ式,および材料の損傷等を見積もるのに用いる材料評価法が必要となる。現在これらの特性式や評価法の策定に関して検討が行われており,暫定基準が策定されてきている。本報告では,今後必要となる本鋼の特性式や評価法の再検討・再策定に資するように,昨年クリープ破断式とクリープひずみ式の暫定基準策定に用いたクリープ破断データと,現在までに入手できた高温疲労およびクリープ疲労試験データをまとめた。

報告書

高クロムモリブデン鋼の基本材料特性試験(3) 極厚鋼品(250から280mm t)のクリープ特性

青木 昌典; 加藤 章一; 吉田 英一; 和田 雄作

PNC TN9410 91-099, 106 Pages, 1991/02

PNC-TN9410-91-099.pdf:5.72MB

次期大型炉の蒸気発生器管板用材料として適用が検討されている高クロムモリブデン厚鍛鋼品(厚さ250$$sim$$280mmのクリープ破断特性および資料採取位置による材料特性への影響を把握することを目的に、500$$^{circ}$$Cおよび550$$^{circ}$$Cにおける大気中クリープ試験を実施した。供試材にはMOD.9CR-1MO鋼(F4、F8ヒート)をはじめとし、9CR-2MO鋼(H6ヒート)および9CR-1MO-NB-V鋼(G3ヒート)の3鋼種4ヒートを用いた。得られた結果は以下の通りである。1)高クロムリブデン鋼2鋼種4ヒートについて、材料特性評価の上で基本となるクリープ特性データを最長約10,000時間まで取得した。2)クリープ破断強度を鋼種間で比較すると、500度Cおよび550度CともMOD.9CR-1MO鋼$$>$$9CR-1MO-NB-V鋼$$>$$9CR-2MO鋼の強度順となり、MOD.9CR-1MO鋼が優れたクリープ破断強度を示した。3)各鋼種の試料採取位置によるクリープ強度への影響を見ると、MOD.9CR-1MO鋼および9CR-1MO-NB-V鋼では、表面直下中央部のL方向の破断時間が長くなり、t/2肉厚中央部のZ方向で、破断時間が短くなる傾向を示した。4)9CR-2MO鋼のクリープ破断強度は、MOD.9CR-1MO鋼(F4、F8)および9CR-1MO-NB-V鋼と比較し低いものの、クリープ破断伸びおよび絞りは、他の3材料と比較して大きい値を示し、その傾向は、試料採取位置によらず同様の傾向となった。今回の試験結果から、高コロムモリブデン鋼鍛鋼品(250$$sim$$280mmT)の中では、MOD.9CR-1MO鋼が優れたクリープ破断特性と有していることが明らかになった。

報告書

管板構造系設計評価法の提案

笠原 直人; 岩田 耕司; 今津 彰; 堀切 守人; 戸倉 直*

PNC TN9410 90-032, 321 Pages, 1989/12

PNC-TN9410-90-032.pdf:6.08MB

管板構造はFBRプラント設計においてしばしばクリティカルとなる構造の一つであることと,特異な形状を有することから専用の設計評価法が必要とされている。このため原型炉用に管板構造系設計評価法暫定指針が提案されている。本報告書は大型炉で要求されている管板の稠密化および高温化を可能とするために,暫定指針を発展させた新しい考え方による評価法の提案を行ったものである。これまで管板構造の評価には各国とも,圧力を主要な荷重要因とする軽水炉の弾性設計評価法であるASMESecIIIA-8000をベースに用いてきた。しかしA-8000を高速炉に適用するには,熱交換器管板の主要な荷重である熱応力場への拡張と,高温化による材料の非弾性挙動を評価する方法の開発が必要となる。このため本研究では熱応力場におけるA-8000の適用限界とその改良方法を示し,さらにA-8000を用いずに多孔平板モデルによる熱応力解析を基礎とする評価体系を提案した。また非弾性挙動評価法としては,穴まわりのひずみ集中挙動が多孔部の稠密度を表すパラメータであるリガメント効率により変化することに着目し,リガメント効率と穴まわり弾性追従係数の関係を求めた。

報告書

9Cr系鋼の高温破壊靭性試験(第1報)

斉藤 正樹*; 香川 裕之*; 加納 茂機; 和田 雄作*; 二瓶 勲*; 永田 三郎*; 長嶺 多加志*

PNC TN9410 89-096, 105 Pages, 1989/05

PNC-TN9410-89-096.pdf:2.31MB

高速大型炉2次系,特に一体型貫流蒸気発生器の構造材料の候補として9Cr系鋼が有望視されている。このため,クリープ試験や疲労試験などの材料強度試験が実施され,9Cr系綱のデータの拡充が図られてきた。しかしながら,高速炉蒸気発生器の構造健全性を評価する上で必要不可欠な破壊靭性に関するデータは極めて少ない。そこで,本研究では9Cr系鍋の高温での破壊靭性試験を行い,設計および健全性評価に反映することを目的とした。本研究は,9Cr系鍋であるMod.9Cr―1Mo鍋,9Cr―2Mo鍋,TEMPALOYSW一9鋼(9Cr―1Mo―Nb・V鋼)の3種の鋼の母材(受入材,SR処理材,時効材)および溶接部(溶金,HAZ)について引張試験,破壊靭性試験(J/IC試験およびシャルピー衝撃試験)を3ヶ年計画で行うもので,初年度にはMod.9Cr―1Mo鋼の母材(受入材,SR処理材)について室温,400$$^{circ}C$$,500$$^{circ}C$$,550$$^{circ}C$$および600$$^{circ}C$$での引張試験,破壊靭性試験を実施した。本報では,初年度実施分の成果を報告する。引張試験結果は耐力,引張強さともPNC材料強度基準暫定値を満足し,またシャルピー衝撃試験結果も良好であった。J/IC試験はASTME813規格に準拠して,R曲線法と除荷コンプライアンス法の2通りの方法で行った。サイドグルーブ付CT試験片(試験片板厚20mm)を用いてSR処理材について室温から600$$^{circ}C$$の範囲で試験した結果,400$$^{circ}C$$で最も低い靭性値を示すが,400$$^{circ}C$$においても延性き裂発生の限界を表すJ積分J/Qは350kJ/m$$times$$2以上の十分高い靭性を示すことが明らかとなった。またJ/IC試験では,J積分のほかに,不安定延性破壊発生の評価パラメータの一つであるティアリングモデュラスT/matの値も同時に求めた。

報告書

高速増殖炉高温構造設計基準材料強度基準等の高度化に関する検討報告(1); 昭和62年度KOM-MSS W/G活動報告

二瓶 勲*; 青砥 紀身*

PNC TN9410 88-105, 206 Pages, 1988/04

PNC-TN9410-88-105.pdf:11.17MB

高速原型炉高温構造設計方針材料強度基準等の考えかたを踏まえ、それ以後蓄えられてきた技術や新規材料に関する知見および、解析手法ならびに、設計の合理化の観点から推進されてきた安全論理や設計裕度の見直しなどに基づいて、今後大型化する炉を考慮した「高速増殖炉高温構造設計基準材料強度基準等」の検討を実施した。初年度は、5つのサブ・グループを組織し、各々のS/Gが以下の主要項目について検討をした。(1)第1S/G : Mod.9Cr-1Mo鋼およびその溶接部の高温材料特性の把握と材料強度基準等(昭和61年度暫定)の見直し (2)第2S/G : 改良ステンレス鋼の高温における材料特性の把握 (3)第3S/G : SUS304溶接部の高温における材料特性の把握と評価 (4)第4S/G : 高速原型炉高温構造設計方針材料強度基準等の適用範囲の拡大 (5)第5S/G : クリープ疲労評価法の合理化

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